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今回は戸建賃貸の融資事情について、お話しします。
戸建賃貸を新築する際、まれに自己資金で全額支払われる方が
いらっしゃいますが、多くの方は融資を利用されています。
では、戸建賃貸の融資と、アパートローンとでは何が違うのでしょうか。
パッケージ的なアパートローンは基本的に戸建賃貸には
利用できませんが、ほとんどの金融機関がプロパー融資(事業性融資)
という扱いで、戸建賃貸にも対応しています。
これまで当社が取り扱った案件では、商〇〇金、日本〇〇〇〇公庫などの
政府系金融機関や、M銀行、R銀行などの都銀、C銀行やG銀行、Y銀行
などの地銀、〇〇信金やJ〇などが多いです。
上記のように、戸建賃貸はほとんどの金融機関で融資が可能です。
しかし、政府系の住宅〇〇機構は、融資条件が「延べ面積
200平米以上の賃貸住宅」となっているので、テラスハウス形式の
長屋建住宅は対象となりますが、戸建住宅は対象外になります。
では、戸建賃貸の融資で他に気を付けなければいけないことは
何でしょう。
例えば、戸建賃貸を2戸計画している場合、戸数が少ないため、
空室が1戸出ただけでも50%の空室率となってしまいます。
極端な例ではありますが、これは金融機関にとってもリスクとなりますので、
もしそうなってしまった場合、返済できる属性の方かどうか、また、
家賃収入に対する返済比率なども審査の対象になります。
つぎに、戸建賃貸の融資でのメリットをお伝えします。
ハウスメーカーや建設会社は、とかく土地を最大限に活用する
ボリュームで計画してきます。
それは結果として、担保評価以上の総事業費になるケースが多いです。
事業収支は良くても、担保不足になってしまうことで
多額の自己資金が必要になったり、最悪は規模縮小の
計画変更を伴う場合があります。
また、担保不足でも、収支が良くて満額融資がでる場合がありますが、
これも注意が必要ですね。
評価以上の借入をすることは、万が一売却する際、残債と担保評価に
乖離が出てしまい、買う人の融資額が残債以下となるため売却できない、
または追金を入れるという可能性も出てきます。
その点、戸建賃貸は都内で土地の評価が高い地域の場合、
土地の担保評価だけで建設費をまかなうくらいの
担保余力がある計画も可能です。
借金の恐怖は人によって違うかもしれませんが、
担保評価以内に借入を抑えることで枕を高くして眠れるなら、
そちらの方が良いと思いませんか。
将来的な売却や、相続発生時の戸建賃貸の優位性については
過去にもレポートでお話ししておりますが、今回は昨今の戸建賃貸の
融資事情についてお話しさせていただきました。
平成26年11月17日
岡 宏
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