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賃貸経営をしていて常に気になるのが金利の動向。
私も、変動金利で借りているものが多いので、いつ金利が上がるかと、正直不安です。
賃貸経営で常に考えておかねばならないのが借入金の返済です。
もちろんこれは戸建賃貸でも同じ。
よくご相談を受けるのは、
・できるだけフルローンで借りたい!
・返済期間はできるだけ長くしたい!
・諸費用までローンを組みたい!
というものです。
大半の金融機関が、物件の法定耐用年数までしか融資してくれないことを考慮すると、返済期間の点では、必然的に投資の対象は、
・築浅の物件
・耐用年数の長いRC造
に絞られてしまいます。
さらに、フルローンということになると、基本的に金融機関は物件の積算評価額までしか融資しませんので、
・路線価が高い地域にある
(多くの銀行が土地を路線価で評価します。)
・建物が新しい
物件はフルローンがおりやすいことになります。
しかし、できるだけ多く、そして、できるだけ長く借りるということにはメリットもありますが、当然、デメリットも大きくなります。
借り入れを行う(=レバレッジを効かせる)ことは本来、もろ刃の剣なのです。
まず、フルローンについて考えてみます。
1億円の物件に対し、1億円のローンを受ける場合と8000万円のローンで2000万円の自己資金を使う場合を比較してみましょう。
仮に、どちらのケースも借入金利3%、借入期間25年とします。
ローンが1億円だと、毎月の元利支払いは、約47.4万円。
一方、ローンが8000万円だと、毎月の元金支払いは、約37.9万円です。
毎月の返済が10万円も変わってきます。
さらに、25年間の最終的な利払いは、
・1億円ローンの場合 約4,220万円
・8000万円ローンの場合 約3,380万円
となり、実に800万円以上もの利払いの差が生じることになるのです。
確かに、大きなローンが受けられると自己資金が減らずに済みますが、毎月のキャッシュフローとトータルの利払いを考えると、損得勘定で言えばある程度自己資金を入れる方に軍配があがります。
また、金利が上昇する局面では、大きく借入すればするほど利払いが大きくなることになります。
また、期間についても考えてみます。
1億円を3%の金利で25年と30年で借りる場合を比較します。
前者の場合、
・毎月の元利返済額 約47.4万円
・25年間の利払い 約4,220万円
ですが、後者の場合、
・毎月の元利返済額 約42.1万円
・30年間の利払い 約5,170万円
となります。
毎月のキャッシュフローは約5万円、利払い合計額では約950万円変わってきます。
フルローンで、できるだけ長期間借入することはメリットにもデメリットにもなり得ます。
ですので、例えフルローンがおりるとしても、また、想定以上に借入できるとしても、そのメリット・デメリットを抑えた上で借りることが必要です。
何か土地活用を進める際には、借入期間と金利について、銀行の言いなりになるのではなく、積極的にシミレーションしてみましょう!
2014年12月22日
コラム担当 谷本
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