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新しい土地活用方法の一つとして「戸建賃貸 運用法」が出版されたのは2006年です。出版から約10年経ち賃貸において戸建はスタンダードなものとなりました。
戸建といっても、
・中古を買ってリフォームする方法
・新築で戸建を建築する方法
・戸数を稼ぐためテラスハウスとする方法
と戸建賃貸運用の世界も成熟してきたように思います。
成長期の業界・業態世界では、何をやってもうまくいく、と言われています。しかし成熟期になると、よほどの努力をしなければ、右肩下がりになってしまいます。
まさに今、戸建賃貸が成熟期に入ってきているのではないでしょうか。
そのことを感じさせるエピソードがあります。先日、ある地方都市(都心から電車で2時間程度)の仲介会社との打ち合わせがありました。
戸建賃貸の需要ヒアリングだったのですが、「○○駅の北口は戸建賃貸ばかり増えてきてますね。」という驚きの回答がありました。
立地は確かに戸建てが立ち並ぶエリアですが、アパートがないわけでもありません。
アパマン建築の営業マンが土地活用として戸建賃貸を紹介し、地主が戸建賃貸を選択しなければ、増えるという状態はありえないのです。
これが何を意味するかというと、「戸建賃貸であっても競争が加速し、アパマンと同じく供給
過剰となる可能性がある。」ということです。
供給が増えればエンドユーザーからみた戸建賃貸のメリットである。
・戸建ならではの独立性
・敷地内駐車場
・専用庭
といったことは戸建であれば、当たり前のことになります。
今でも戸建賃貸は有効な土地活用方法の一つです。しかし将来、戸建賃貸の供給が増えた場合は、今のアパマンと同じ運命を辿るかもしれません。
今後はますます地域でも売却しやすい建物の大きさであることや、土地の区画の割り方といった出口を見据えた戦略が大切になってくることでしょう。
2015年6月4日
高橋 淳
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