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賃貸物件の募集条件を決める際、ペット可にするか
迷った経験がある人は多いのではないでしょうか?
確かに、ペット可物件にすれば反響は格段に増えるでしょう。
しかし、ペット可にすることで起きるリスクも当然あります。
想定される中で一番大きいリスクは、原状回復リスクです。
当社で管理している物件で、以前こんなことがありました。
女性1人暮らしで犬を1匹飼育していたのですが、入居者曰く、
「ペットを飼育したことがない」
との事。
飼育の仕方がわからず、糞尿しても放置しっぱなし、
床の拭き上げさえもしなかった、との事でした。
そして、退去立会の時、異常な臭いと床が
腐っていることが判明し、原状回復費用が
なんと80万円を越えてしまったのです。
いくら飼育したことがなかったとしても、
このような状況は常識の範囲を超えています。
もちろん、この原状回復費用については入居者負担に
なりましたが、当然即金で払えるわけもなく、
連帯保証人を交えての話し合いとなりました。
結局、分割で支払ってもらうことはできましたが、
その部屋は原状回復や臭いの除去で、半年間の
機会損失となってしまいました。
では、こういった事態を防ぐためには
どうすれば良いのでしょうか?
それは、契約でしっかりと対策をすることです。
具体的には、
・ 定期借家契約にすること
・ 再契約は入居者に貸している部屋で行うこと
という内容を契約に入れます。
定期借家契約にすることで、ペットの飼育に
問題があれば、最悪でも契約期間満了とともに
退去させることができます。
また、再契約を入居者に貸している部屋で行うことにより、
2年に1回は室内のチェックができます。
さらに、
「明らかにペット規約に違反するような飼育方法によって
物件損傷が生じている場合、管理会社の判断により、
必要な修繕を行うことができるものとする。
ただし、当該修繕費用は入居者が負担するものとする。」
という特約も入れておきましょう。
こうすることで、大事になる前に最低限の対処ができます。
ペット可物件は確かにリスクはありますが、
その分入居募集では有利になります。
しっかり対策をした上で、ペット可物件として
入居募集できないか考えてみましょう。
平成28年1月4日
鹿股 恭平
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