土地活用の方法として、アパマン建築だけでなく戸建賃貸という手法が広まり始めたのは2006年のこと。(浦田健著書「戸建賃貸運用法」の出版が2006年)
あれから10年以上が経ち、新築戸建賃貸だけでなく激安の中古戸建を購入し、リフォームして貸す投資法が流行っています。
安く仕入れ、高い価格で市場にだすという手法は、どの商売においても基本で理にかなっています。
では、この投資法に注意点はないのでしょうか?
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先日、中古戸建を購入したという方から、「早速、賃貸市場に出したい」と連絡を受け、物件に足を運んでみました。
現地に行ってみると、築古で設備の破損、室内不具合が多く見られる戸建でした。
また、都心部ではあるものの最寄駅から遠く、周囲にはコンビニ、スーパーといった生活主要施設がありませんでした。
さらに賃料は、貸主からの希望で面積から割り出した、相場に合わせただけのものでした。
では、この募集条件で、すぐに客付できたのでしょうか?
・・・結果は、購入から4ヵ月間、申込は入りませんでした。
理由は明らかです。
それは、「投資を表面からだけみて、本当のお客様が誰なのかを理解していないこと」につきます。
不動産投資は、入居者から賃料を得ているのであり、お客様に選ばれてこそ成り立ちます。
選ばれないということは、適正な価格で商品(価値)の提供ができていないということでしょう。
建物には不具合があり、周囲に生活主要施設がないといった状況に関わらず、面積から割り出された相場通りの賃料。
数字上は収支のでる計画なのだと思います。しかし、供給過剰な賃貸市場で、誰がこのような物件に住みたいと思うでしょうか。
激安中古戸建の注意点は、「激安で売却されるのには理由がある」ことです。
その問題点を解決してこそ、初めて価値ある商品として市場で競争していけるのです。
たとえ供給の少ない戸建賃貸であっても、購入したものをそのまま市場に出したのでは、お客さんは誰も振り向きません。
入居者おいてけぼりの不動産投資はありえないことを、肝に銘じなければいけないのです。
2017年1月11日
高橋 淳
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