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不動産投資において、戸建賃貸というジャンルは、もはや新築・中古を問わず、当たり前の投資対象となりました。
新築の戸建賃貸の場合、新たに土地を仕入れて建築しても、土地値を加味した利回りは低いため、投資家ではなく、主に地主が使う投資法になります。
一方、築古の戸建賃貸はこれから不動産投資を始める方や、少額の現金で投資する人にぴったりの方法です。
築古戸建は、不動産会社だけではなく、「空き家バンク」といったサイトでも探すことが可能です。
空き家バンクとは、主に自治体や自治体から委託を受けた団体によって運営されており、
空き家の所有者と利用希望者のマッチングをする仕組みです。
ここには不動産会社が介在しませんので、仲介手数料がかかりません。
ここに、お宝発見のポイントがあります。
街を歩いていると、誰も住んでいないボロボロの戸建を見かけることはありませんか?
このような状態が続いているのは、売主が売るつもりがないという理由が第一。
それとは別に、なんと、「不動産会社があえて取り扱わない」という理由も大きく関係しています。
例えば、1,000万円の戸建を取引した場合、不動産会社の利益は、報酬上限3%+6万=36万円(別途税)ですが、200万円の戸建を取引した場合、不動産会社の利益は、報酬上限5%=10万円(別途税)でしかありません。
これだけ利益に差があるにもかかわらず、それにかかる時間と調査にまつわる必要経費は、それほど差はありません。
つまり、戸建を売りたいと相談があったとしても、不動産会社は、少額の戸建取引を避ける傾向にあるのです。
さらに、不動産会社には仲介責任が伴うため、価格が安い根拠となる瑕疵のついた物件の
取引は避けたいと考えるのが本音です。
事実、東京都内でも500万程度の戸建情報は表に出てこないだけで、裏で不動産会社が情報を持っていたりします。
こういった情報がほしい不動産投資家は、
・不動産会社の利益構造を理解する。
・自分の属性情報を包み隠さず伝える。
・リスクの全てを自分自身で負う。
といった点を意識し、これまで付き合ってきた不動産会社と良好な関係を築くことで、情報を手に入れることができるかもしれません。
空き家バンクで戸建を見つけた場合、自治体等によっては、マッチングのみのところもあります。
そういったときは、自身で契約に臨まなければいけません。
契約書を読み解く力や契約書を作成する能力、段取りをする知識が必要となります。
こんなとき必要なのが、「宅地建物取引士」や「不動産実務検定」といった知識になります。
よく戸建賃貸は成功しやすいと言われていますが、築古戸建に目をうつすと、実はトラブルが多いものです。
巷に氾濫する不動産投資の成功体験に踊らされるだけではなく、必ず自身で不動産投資の知識を身に付けることが重要だということです。
2018年8月6日
高橋 淳
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