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不動産投資において、成功する秘訣はたくさんありますが、一つあげろと言われれば、
「相場より安く買うこと」
と回答する人が多いのではないでしょうか。
実際に、相場より安い土地値程度で仕入れることを目標に、物件探しをする投資家は多くいます。
この投資法の場合、土地値で購入するため裏を返せば、建物はボロボロであるケースがほとんどです。
事実、レインズで物件探しをするときも売外全(一棟もののこと)、売一戸建ではなく、売土地で検索する方が、建物付きの土地値物件がヒットすることがあります。
しかし、この投資法、リフォーム費用の見立てが甘く、失敗したという声も聞こえてきます。
失敗しないためには、一般的な投資基準である、
物件価格=年家賃÷10%(目標利回り)
という計算式ではなく、
物件価格+リフォーム費用=年家賃÷10%(目標利回り)
で計算しなければいけません。
そうは言っても、物件価格程度の融資は出て買えたけど、リフォームするための現金がない、という人もいますよね。
そこで、当社で取り組んだ事例を紹介します。
先日、お付き合いのあるオーナー様より
「築古戸建を貸したいんだけど、アイデアないかな」
とご相談がありました。
物件のスペックは、
・築40年超え、木造2階建て
・道路付けがないため、再建築不可
・リノベ費用は数百万円
・ベランダ腐食により、乗り降り禁止
・居室内で自然死 発見まで数週間
といったものです。
一見、デメリットだらけなこの物件であっても、結果、募集後に即時申込みとなりました。
即時申込みとなったその理由は、ズバリ「DIY賃貸」としたからです。
DIY賃貸として、地域相場より割安でボロボロのまま貸し出します。
たったこれだけです。
とは言っても、国土交通省のDIY型賃貸借に
関する契約書式例を参考にしたり、
・躯体以外どのようにDIYしてもOK!
・原状回復義務なし!
・賃貸借契約から3ヶ月間、リフォーム期間中は賃料免責!
とDIYしたいお客様が住むことを考えて条件を設定しています。
今回、申込みいただいた方は、生活保護受給者のシングルマザーでした。
ご友人に大工がいるということで、建物の不具合は気にしないということでした。
そればかりか、自分好みに建物をいじれるということも、持ち家のようでうれしいと話をされていました。
これまでDIY築古戸建賃貸の募集を数件、お手伝いしてきましたが、入居に苦戦したということはありません。
戸建は面積が広く、賃料を安くして募集をすると、ポータルサイトの上位に検索されるため、ひときわ目につき注目を浴びます。
その多数の反響から、物件の現在の状態やDIYをしなければいけない状況を説明し、納得していただける方だけを選べばいいのです。
固定観念に囚われすぎず、ボロくても貸し出すためには、何をしなければいけないのか、という発想をすることが重要です。
2019年6月17日
高橋 淳
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